人気ブログランキング | 話題のタグを見る

うちのおひなさま2_a0153331_23543184.jpg


右は逗子の雑貨屋閑の店主、久保田惠さんからいただいた土雛です。

デザイナーの久保田さんは、確か38年ほど前、逗子のご自宅の一部で自らデザインされた洋服や磨き抜かれたセンスで選んだ生活雑貨を扱うお店を開かれました。雑貨屋の新しい概念を作られた人でカリスマ的な存在。商うものはオリジナルのガスコンロから当時珍しかったレンズ豆やひよこ豆など多岐にわたり、逗子の住宅街までわざわざ人に足を運ばせるだけの魅力を持ったお店でした。

私は横浜の朝日カルチャーセンターに勤めていたときに、お世話になっていたベジタリアン料理研究家の鶴田静さんから、久保田さんを紹介していただき、その後桃の家オープンの際、閑さんの洋服や雑貨を展示販売する機会を得ました。最初なにも知らない私を、どこの馬の骨かもわからないと思われていたようですが、にも関わらずたくさんのことを教えていただきました。当時私は、久保田さんを知るお客様から「久保田さんに似てる、姉妹?」と言われることがよくあり、久保田さんご自身は「あき津ちゃんは私の子どものころの写真にそっくりよ」と言われていました。

また、パートナーの野尻が久保田さんのご次男森(しん)君の高校受験のための家庭教師を引き受け、通っている最中にあき津が生まれ、その誕生日が2月2日で森君と同じ日という偶然もありました。森君は現在ミュージシャン、ジェントル久保田として、活躍されているようです。

久保田さんは残念ながら、10年ほど前にお店を閉められました。8年前私たちが大磯を離れるときに、そのころはお付き合いがとだえていたのですが、思いがけずお電話をくださって「うちも閉めて、桃の家も移転して、隔世の感があるわね。あのころが懐かしいわ」と言ってくださいました。

うちでの展示のたびに、夜8時ごろから深夜1〜2時まで一緒に準備をしていただいたものでした。妥協を許さず、世界観を表現する姿勢は、そばで見ていて身の引き締まる思い。密度の濃い時間でした。

実は見た目が似ているのには、たぶん理由があります。私も久保田さんと同じ、整体で言うところの9種体癖なのだそうです。以前向島の立花食堂さんで、出張ランチの仕事をさせていただいたとき、社長のテシマさんから「桃の家さんがくると、スタッフが締まる」と言われました。締まる(閉まる)→閉型(9種)?家族はじめ、周りからは面倒くさい人と思われているでしょう。久保田さんとの仕事のとき傍らにいて、空気を和らげる役を一手に引き受けていた、10種体癖の野尻はもういません。これからは私も、穏やかでかわいいばあさんにならなくてはね119.png

次回もうちのおひなさま、続きます。


# by momonoyaoiso | 2024-02-25 01:45 | 日記
←menuへ